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面接前に読まないと損する話をする
Espace Competition Through Authenticity
こんにちは、トーマです
来週がボスキャリということなので、本ニュースレターでは採用と面接について話をしようと思います。
目次としては
多くの学生が勘違いしている面接の意図
面接直前に準備しておくべきこと3つ
面接で緊張しなくなるためのメンタルハック
といった感じでいきます。
僕自身、日本で就職する気がなかったのでボスキャリで本採用の面接を受けたことはありませんが、おそらく本採用より競争率の高かったP&Gのグローバルインターンシップにはボスキャリを通して受かりました。また、アメリカではいくつも面接を受けた経験もあり今では面接を行う側になリました。
最近ではボスキャリに向かう出身大学の日本人学生の相談に乗ることも多くなり役に立ったといった嬉しいフィードバックをもらうことも増えたので、これらの経験をもとに「あの時面接を受ける前に知っておきたかったな」といったことを中心に話します。
では、早速見ていきましょう。
多くの学生が勘違いしている面接の意図
現役の大学生に「面接をなぜやると思うか?」と聞くと
レジュメでは見れなかったことを見るため
会社にあっている人なのかを確かめるため
本当にレジュメに書いてあるスキルや経験をみるため
などの答えが返ってきますが、これらの回答は惜しいです。
もちろん、「会社にあっているか」や「スキルや経験を本当に持っているか」を確かめるのが面接です。しかし、これらは少し浅いです。
ではなんのために面接をしているかというと
他の人に比べてこの人はどれくらいチームに合いそうか?
他の人に比べてこの人のスキルや経験は特定のポジションで必要とされるレベルに近いか
ぶっちゃけ、この人に実際に会ってみて一緒に働きたいと思うか
といったことを確かめるためです。
学生の回答と何が違うかというと背景です。
会社側は会社に合う人ではなくて特定のチームやポジションに合う人を探しているという背景を意識しない学生が多いですが、これは重要な背景です。
応募するときは会社に応募しているように錯覚しますが、実際に応募しているのは会社の中の特定のチーム、またそのチームの中での特定のポジションです。
実際に面接にはHRに加えてそのチームのリーダーが来ることがほとんどです。
会社側はデータサイエンティストのポジションだからといってデータサイエンス専攻の学生を探しているのではなく、”データサイエンスのバックグラウンドを持っていてPythonとビッグデータの知識を活かして独自のAIモデルを教育してビジネスモデルにあったAIモデルを構築できる人”を探しているといった感じです。
また、もう一つ学生が見落としがちなのが会社側は大勢の似たような学生の中から一番チームやポジションにマッチする人を探しているという背景です。
これは自明のことだと思う人も多いですが、実際に会社側が自分と他の候補者を比べて1人または数人を選んでいる、またどうやって選んでいるかといったところまで考えた人は少ないんじゃないでしょうか。
こういった背景を知り、会社側の視点を考えることで面接は
なぜ自分がその会社にあっているのか
自分がどういったスキルや経験を持っているのか
といった抽象的なことをアピールする場であるという意識を面接は
なぜ、他の人と比べて自分がそのチームもといその中の特定のポジションを埋めるのに最適な人材なのか
自分がこれまで培ってきたスキルや経験をどのように活かして、チームの抱える問題を解決していけるのか
といった具体的なことをアピールする場だという意識に変えていきましょう。
これを意識するだけで面接の時の話により深い背景や具体性を持たせることができるようになるので、こういった背景や面接の意図を知らない他の学生にかなりの差をつけることができます。
では、ここで挙げたことを会社側に効果的にアピールするためにはどうすればいいのか?次の章では自分を特定のポジションに売り込むための具体的な準備3つについて話します。
面接直前に準備しておくべきこと3つ
面接前、とくに直前には確実にできる準備だけをこれでもかとすることを強く勧めます。
例えば、出題パターンが無限にあるフェルミ推定やケース面接は質問や聞かれ方は毎回変わりますしどれだけ類似問題を見たところで一生準備できた気にはなりません。また、これらの面接の結果は一般的に採用に占める割合は低いです。
そんなことに時間を使うくらいなら面接で必ず聞かれて尚且つ採用に与える影響が大きいことに集中しましょう。
この章ではそういったものを3つ、具体的な準備の方法と主に紹介します。
1. Check job descriptions and company missions again
特定のポジションにアプライした後にjob descriptionを一切確認しなくなる人は多いです。
「もうすでにレジュメを出して通ったんだからそんなの見る必要ないじゃん」と思う人もいるでしょうが、これは間違いです。
強調するために繰り返しますが、面接は「なぜ自分がその特定のポジションを埋めるのに他と比べてベストな人材なのか」をアピールする場所なので、面接中の会話でも常にこれを意識する必要があります。
つまり、面接中に面接官と話しているときは自分の趣味、スキル、経験など何について話しているときにもそれを全てそのポジションやチーム、会社が求めているものに近づけていく必要があります。
では、求められているものはどうやってわかるのか?それがjob descriptionと会社の理念です。
これらはボスキャリのサイトや企業のサイトにで簡単に見つけられるのでしっかり何度も確認して自分の話をそれらにどうやって繋げていこうかということをシミュレーションしてください。
よく、いる人として企業の理念を調べてそれを知っていること自体をアピールする人がいますが、こんなのはただの会社マニアの頭でっかちです。
こう言った人は落ちます。会社側は会社博士が欲しいのではなくて、会社の一員としてチームの中に馴染んだ上で持っているスキルを活かして利益を生む人材を欲しているということを忘れないように。
2. Be fucking ready for one question: Tell Me About Yourself
面接の準備をするときにシミュレーションは大切ですが、実際どんな質問がされるのか明確にわかることは少ないです。
しかし、一つだけ確実に聞かれる質問があります。それがTell Me About Yourselfという質問です。
聞き方はいろいろありますが要するに「あなたについて教えてください」と言った類の質問は必ず聞かれます。また、この質問は面接の初めにされることが多いです。
この質問を軽くみている人は多いですが、面接を緊張して迎える中でこの初めの質問にバシッと答えられれば自分に自信がついて残りの面接でもより堂々と話すことができるようになります。
野球で先発ピッチャーが初回3人バシッと抑えるとチームが今日はいけるぞ!となるように、面接でも1つ目の質問に簡潔に答えられれば自然と自分もノってきます。
この「あなたについて教えてください」系の質問を適当に流すと実質的な最初の質問がケース面接などのより難しいものになります。そして、これに失敗すると一気に焦りが襲ってきて残りの面接もあたふたとしてしまい自分のベストパフォーマンスを出せなくなります。
こんな経験あるって人は多いんじゃないですかね?正直、僕はあります笑
以前の僕はTell Me About Yourselfを適当に流していて、その次の質問からずっとあたふたとして結局全体としてうまくいかなかったなと思うことが多々ありありましたが、この質問への回答を準備して自信を持って簡潔に答えることで実際残りの質問にも冷静に自信を持って答えれるようになりました。
では、具体的にどんなふうに答えを作っていけばいいか?
20秒ほどで自分を売り込むエレベータピッチを作ってください
そして、このエレベータピッチを作る際には以下のことだけ盛り込むようにするといいです。
Your Story
大学や専攻に加えて、なぜその国や大学にいきその専攻を選んだのかや出身地を加えるなど自己紹介に少し自分らしさやストーリーを加えたもの
Your Golden Skills
自分のスキルや経験の中で面接しているポジションに最も沿っているもの
Your Goal
自分のキャリアゴールについて
なぜこの会社やポジションに就くことが自分のキャリアゴールの達成にとて必要なのかを話す
全てを入れる必要はないですが、最低でも「自分がどんな人で、どんなことが得意で、なぜ今日その面接を受けているのか」は簡潔に話すようにしましょう。
3. Get ready for behavioral interviews
Behavioral interviewは
あなたの経験の中で、〇〇だった時のことについて教えてください
と言った実体験に基づいた質問のことを言います(日本語でなんというのかよくわからなかったので英語のままですみません)。
アメリカでは採用においてこのbehavioral interview質問が占める割合は少なくとも6割、大きいところでは8割を超えると言われることもあります。体感的には日本でも同じかそれ以上なのではないかと思います。
面接準備をしている人はフェルミ推定や他のケース面接などの準備ばかりしている人が多いですが、こう言った面接の結果が重く重視されるのはほんの一部の投資銀行での面接だけで、一般的にはbehavioral interview questionの方がはるかに重要です。
しかも、フェルミ推定などお題が毎回異なる質問と違って答えが自分の経験に基づいたものなので確実に準備ができます。
質問の尋ねられ方としては
これまででチームとしてプロジェクトに取り組む中で困難が生じたときにどのように解決したか教えてください
これまでにリーダーシップをとった経験について話してください
これまでにデータを用いた決断をした時の経験について教えてください
など様々ですが、面接している側は一貫しているのは過去の経験の中で特定の状況に陥ったときにどのように行動してどんな結果をもたらしたかを見ることで課題解決能力やある特定の能力を実際にどうやってはっきするかと言った点を見ています。
面接される側は自分の華やかな経験を話す場なのですが、ここで注意しないといけないのが
まとまりなく自分の経験を話すのではなく、要点のみを簡潔に話す
ということです。
自分の話はしやすいのでついつい話しすぎてしまうことが多いという人も多いと思います。僕もそうでした。
そんな少し前の僕のような方のためにSTARメソッドというものを紹介します。これはストーリーテリングのスキルの一種でストーリー調の話を簡潔に相手に伝えるためのメソッドでbehaviral interviewにはもってこいです。
STARメソッド
Situation: 話始めに相手が状況をわかるように十分な背景情報を与える
Task: その状況の中での自分の置かれた立場や役割を明確にする
Action: その状況の中で実際に自分がどのような行動を取ったのか、またなぜそのような行動を取ったのかを述べる
Result: 自分の行動がどんな結果に結びついたのかを述べる
これだけです。
わかりやすいように一つ実際に僕が面接で話したことのある例を挙げます。
質問
これまでにチームでプロジェクトを行っているときにリーダシップをはっきした経験を教えてください。
僕の回答:
大学3年生の秋セメスターに企業の課題解決を手伝うという課外活動でチームリーダーをしていた時のことを話します(前置き)。この時僕は自分を含めた5人の学生からなるチームのリーダーとしてP&Gの商品のWalmartでの売り上げをどうやって上げるかという課題に対する解決策を考えてピッチするプロジェクトを行っていました(Situation)。リーダーとしての主な役割は企業側のメンターとのコミュニケーションと他の学生をまとめ上げてチームのEngagementを高くプロジェクトを進めることだったのですが(Task)、授業ではなく単位がもらえるものでもなかったためチームのメンバーのやる気があまりなくチームのEngagementが低いことに苦労していました(Situation)。
そこでチームとしてのミーティングだけでなくメンバーそれぞれと1on1のミーティング毎週設けることにしました。1on1のミーティングではそれぞれのことについてより知ることから始め個人レベルでの関係性を築きました。また、その後にそれぞれに明確に何を期待しているかとやるべきタスクを明確なゴールとともに割り振るようにしました(Action)。
すると、週を追うごとにどんどんEngagementが上がって、チームミーティングでの会話も増えより多くのアイデアが生まれ最終的にアイデアをピッチした結果P&Gの会社側から良いフィードバックがもらえて実際にアイデアをプロトタイプしてみようという話まで来ました(Result)。
とこんな感じでSTARを意識して話すことで、いつもついつい話を長々としてしまう僕でも完結に要点をまとめて話すことができる用になりました。
先にも述べたようにこれらの質問は過去の自分の経験に基づいた話をすることになるので、面接に向かう前にどのような質問をされそうかを調べた上で自分のこれまでの経験を実際に口だして話してみるか書いてみながらSTARメソッドに当てはめて簡潔にまとめておくことをお勧めします。
面接で緊張しなくなるためのメンタルハック
最後に面接で緊張しなくなるまたは緊張を和らげるためのメンタル面での準備について少し話して終わりにします。
面接官は敵じゃない
面接と聞くと何か恐ろしくて、面接官を目の前にするとなんだか自分より経験もあって自分をジャッジしているように感じるかもしれません。
考えてみてください。面接官もある一点では学生だったわけでHRできている人などは割と若くて入社して数年しか経っていないことも多いです。
また、何も面接官は敵ではなくただただ仕事の一環として会社に人を採用するために来ているだけです。気負うことはありません。
そもそも、面接官だってただの会社の一員ですし面倒臭いけど仕事だから来ていると言った人も正直いるはずです。
自分らしさを忘れずに
面接となるとどこか自分を取り繕う、よりビジネスマンっぽく見せようとしている人をよく見かけますが自分らしく、人間らしくいましょう。そして、自分をアピールするのももちろんですが、面接官と楽しく会話するような心持ちで行くといいです。
面接官の気持ちになってみてください。飛行機での長旅で心地よくないホテルのベッドで寝てから疲れた状態で面接に来ます。
そんな中ロボットのように「御社の、、、」と言ったフォーマルすぎてガチガチの候補者の話ばかり一方的に浴びせられるのはきついですよね。
面接をしている時には丁寧な言葉などは大事ですがそれ以上に本当の意味で時間と体力を使って面接に来ている面接官に対するリスペクトを示しましょう。何もいう必要はないです。
やることは面接自体をより会話っぽくEngagingなものにすればいいだけです。上に述べたような面接の質問に対する準備をしてもこういった人間っぽさが欠けていると面接官に対してスキルや経験があるというイメージ以外何も残せません。
自分らしく、相手も貴重な時間を使ってあなたのユニークな経験やあなたらしさをみに来ていることを忘れないように。
やることやったならあとは巡り合わせってこともある
僕がこのレターで述べてきたように確実に聞かれることに対して準備しておくことは大切です。しかし、その準備をして自分のスキルや経験について効果的に話すことができればその後の面接を通過するかどうかや採用するかどうかは巡り合わせもあります。
就活なんで恋愛みたいなもんで、いくら収入や顔立ちが良くて性格が悪くなくたって何か少しでも違うなぁと思ったら付き合わないことがあるように、会社側もチームや個人が判断しているので何かVibesがうまく合わないなぁと言った理由で他の候補者が取られることがあるのも事実です。
少しアンフェアだと思うかもしれないですが、そんなものです。実際このVibesが合うか合わないかは僕自身働き出してからかなり重要だと気づきました。
このレターを読んでできることを準備した時点で他の学生ができてない準備はできている
まず、本レターを開いて読んでいただきありがとうございます。僕自身最近最も力を入れているのは本レターなのですが、購読していただいている方は本当にありがとうございます。ぼちぼちと数も増えていっていて嬉しい限りです。
そして、購読はしていないけど本レターを読んでくれた方々もありがとうございます。これからもキャリア、資産形成や自己啓発について書いているのでぜひ購読お願いします。
さて、今回はボスキャリが迫っているということで面接の準備について書きました。
冒頭で話したようにここで話したことを意識できている学生はほとんどいないと思います。つまり、これを読んだ時点であなたの一歩リードです。
あとはしっかりとできる準備をして面接に臨むだけです。
もし特定の質問等ありましたら、このニュースレターを購読した上でメールに返信するか僕のTwitterの方にDMをください。
面接に臨む際にもしこの記事が少しでも役に立ったと思ったらTwitterなどでシェアしてもらえると嬉しいっです。
学生の皆さんがボスキャリで良い結果を出せることを楽しみにしております。
自分らしさを忘れずに
以上です。
皆さんの残りの週末が最高のものでありますように☺️
トーマ
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