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目標達成への行動が定着化しない人へ
Focus on Wildly Important Goals
こんにちは、トーマです。いかがお過ごしでしょうか?
気づいたらもう10月も終わり、来週はもう11月ですね。11月になるとアメリカではThanksgivingやクリスマスと一気にホリデーモードに入り、何もしていなくてもなんだか楽しい気持ちになります😆
今回のニュースレターでは
目標設定とその達成に向けた行動を定めはするが、それに行動が伴わないまたは行動が定着しない人
へ向けた内容となっております。これが初めてのニュースレターで書き方などはまだ模索中ですが、紹介する内容はThe 4 Disciplines of Execution: Achieving Your Wildly Important Goalsというニューヨークベストセラー本を元にしたものでそれなりに濃いものとなっています。
それでは楽しんでいってください。
先日後少しで11月になるということを意識した時に僕がブログサイトを立ち上げてからちょうど1年となることに気がつきました。
ちょうど1年ほど前に働きだして落ち着いてきて時間を持て余すようになった時に「副業でも始めるか」と思いブログを始めました。
そこでこの1年間で書き上げたブログの本数を数えたところ、なんとたったの5本でした。
1年前に「本業以外の時間を活かして副業としてブログで少しでも自分のIncomeを上げよう」と思って始めたブログだったのに365日あってたったの5本の記事しか書かなかったのです。しかも、5本のうち3本は始めて2週間のうちに書いたものだったので、今から過去340日の間にはわずか2本しか記事を書いていませんでした。
これがなんとなく”暇だし副業でもやるか”となんのゴールや計画もなく始めたものだったら続かなかった説明にもなるかも知れません。
ただ、当時ブログを始めた僕はそれなりの時間をかけて「本業以外の時間を活かして副業としてブログで少しでも自分のIncomeを上げよう」というゴールに対してのアクションとして「価値ある情報を提供するブログ記事を書く」という行動をとり続けるという明確な計画を立てていたのです。
では、何が間違っていたのか?
それはWhat to doとHow to doの間にある大きなギャップに気づけていなかったことです。
What to do、つまりゴールとその達成のためのアクションははっきりしていたが、それを実際にどのように実行するかというHow to doの部分が明確に定まっていなかったせいで行動が定着しなかったということです。
そして、先日たまたま読書をしている際にちょうどこのWhat to doとHow to doの間の大きなギャップを埋めて行動を起こし定着化させるために開発された4DX (four disciplines of execution)というフレームワークを知り、これを自分なりにアジャストしてアプライしてみました。
その結果、たったの1週間で実に3本のブログ記事に加え1本のニュースレター記事を書くことができました。
この4DXは世界の大企業に対してコンサルを行ってきた3人の敏腕コンサルタントが彼らの長年のコンサル経験の中で成功してきた会社の事例をまとめてその成功のファクターを抽出してフレームワークとしてまとめたもので、実際にマリオットやリッツカールトン、コカコーラなど数々の大企業が自らのビジネスに応用し結果をだし続けています。
4DXフレームワークは元々はビジネスコンサルタント向けのものでしたが、これは個人の活動にも応用できます、実際に僕もこれを応用することでゴールに向けての行動を定着化させることに成功しましたし、これからもこの行動を習慣化していく自身があります。
以降ではこの4DXフレームワークを簡潔にまとめた上でこれをどのように個人レベルでアプライできるかについて僕がどうやって4DXを使っているかという例を使いながらまとめていきます。
4DXフレームワーク
4DXとはさっき述べたようにfour disciplines、つまり4つあるdesciplines(規律)をまとめたものでこれらをしっかりと守れば目標達成に向けた行動を定着化でき、最終的に目標を達成できるまたはそれに着実に近づくことができるよというものです。
Discpline #1: Focus on Wildly Important
Focus on Wildly Important、要するにたくさんあるやりたいことややらなくてはいけない中で最も重要だと思うゴールにのみ集中して、それを達成するため行動の実行にリソースとエネルギーを割けということです。
必ずしも一つのゴールに絞れというわけではないですが、数は少なければ少ないほどいいです。
そしてもう一つ意識すべきはフォーカスする目標を選ぶ際にできるだけ目に見える形で自分のキャリアや資産形成にとって利益をもたらす目標を選ぶことです。
こういった目標を持っている方がその目標を達成するためのモチベーションが保ちやすくなるという研究結果は数多く存在します。
例えば、
研究者なら1年間でピアーレビュー込みのアカデミックペーパーを3枚書く
パン屋のオーナーなら顧客満足度を上げる
筋トレでマッチョになりたい人ならビッグ3の合計500kg
などです。
目標設定の前にどれくらいの目標が最適かわからないという人はその分野でのそれまでの実績を見返してそれを軽く超えて達成できるかできないかわからないくらいのものを目標として設定すると良いです。
僕の場合はブログとニュースレターを合わせて
3ヶ月で25本のブログ記事と6本のニュースレターを書く
ということをWidly Importantゴールとして定めました。ゴール設定における個人的な意図は割愛しますが、将来的に自分のクリエイティビティを活かして独立して仕事をしていきたいという自分の長期的なゴール達成に向けて必要なステップであり、尚且つ過去1年間で5本しか記事を書けなかったこれまでの自分にとってはそれなりに取り組み甲斐のあるゴールです。
Discpline #2: Act on the Lead Measure
さて、目標設定が終わったら次はその目標達成の基準を決める必要があります。目標達成の基準はビジネスではメトリックスといいますが、最終的にこのメトリックスを満たしたかどうかで自分の目標を達成したかを決めることになります。
4DXでは2つのメトリックスを基準に目標達成を測ります。一つはlag measureでもう一つはlead measureです。
Lag measureは最終的に自分が達成したい成果を示します。
研究者なら1年間でピアーレビュー込みのアカデミックペーパーを3枚書く
といったようにWildly Importantゴールが具体的に数値化されたものであればそのまま使うことができます。もし、あなたのWildly Importantゴールが
パン屋のオーナーとして顧客満足度を上げる
のような数字で表しにくいものなら
パン屋のオーナーとして顧客満足度調査のスコアを前年比で20%向上する
のように具体的な数値をlag measureとして掲げてください。
さて、lag measureを設定した人は気づくと思うのですがこのlag measureはその名の示す通り、自分の定めた目標を達成したかどうかは測れますが目標を達成するための具体的なアクションとそのプログレスを測ることはできません。
そこで大切になるのがもう一つのメトリックスであるlead measureです。Lead measureはleadが導くといった意味を持つようにあなたを目標の達成に導く日々の具体的なアクションのことです。
このlead measureを明確に定めることは4DXの中で最も重要といっても過言ではありません。それはこのlead measureこそが中長期での目標達成のために短期間で最もコントロールが効くものであり、このlead measureを達成または越えることで中長期的な目標の達成に向けて明確にプラスの影響をもたらせるからです。
研究者の例で言えばlead measureは
自分のアカデミックペーパーの完成に向けて原稿を書くことにのみ集中して費やした時間
と設定することができます。このlead measureは簡単に自分の裁量で調節することができ、例えば明日は今日より2時間多く原稿を書くことに集中するだけでアカデミックペーパーを1年で3枚出版するといった長期的目標にプラスの影響を与えることができます。
lead measureとして目標達成に向けたアクションを数値化することは最終的なゴール達成に向けて必要不可欠です。
スタンフォード大学の教授であるAndrew Hubermanも自身のポッドキャストで目標達成のやり方について話した際に目標を確実に達成したいならそれを実現するためのアクションを数値化できる形で定めないといけないと強調しています。
僕のブログとニュースレター記事をあわせて25本かくというWildly Importantゴールの例に戻ると、lag measureとlead measureは以下のようになります。
Lag measure: 3ヶ月間でブログ記事を25本、ニュースレターを6本書く(最低でも1週間にブログ記事を2本、2週間でニュースレター1本書く)。
Lead measure: 毎日最低2時間は携帯などのディストラクション無く、集中してひたすらブログ記事とニュースレターを書く時間を設ける。
ここ2週間で2時間の集中して執筆作業に取り組んだ場合、2時間でリサーチと文章の構成と文章の下書きが終わることがわかったので、これをもとに考えると4時間あれば大体1本は記事を書き終わるので毎日最低でも2時間集中して執筆する時間を取れば(lead measureを達成すれば)、lag measureも必然的に達成できるはずです。
Displine #3: Keep a Compelling Scoreboard
People play differently when they’re keeping score
これは4DXの考案者からの直接的な引用ですが、彼らはホテルの従業員から倉庫の作業員まで大企業のコンサルの一環として作業の効率向上を研究している際に従業員個々人のパフォーマンスが公に記録されている時の方が記録されていない時に比べて遥かに彼らの作業効率が高いことを発見しました。
もちろん、これは企業単位だけでなく個人単位にもアプライすることができます。方法は至って簡単で2で定めたlead mesureを日々トラックすればいいのです。先の研究者の例で言えば毎日集中してアカデミックペーパーの原稿を書くことのみに使った時間を正の字を書いて記録するなり、エクセルを1つ1時間として塗りつぶすなり、方法はなんでもいいですがとにかく記録していけばいいです。
この際に色や形を使うなどして視覚的に一目でプログレスが明確にわかるようにしておくとなお良いです。
再び僕個人の例に戻ると、lead measureである”毎日最低2時間は携帯などのディストラクション無く、集中してひたすらブログ記事とニュースレターを書く時間を設ける”というメトリックスをスコアボードに記録する必要があります。
僕はシンプルなカレンダーをスコアボードとして使っていて”その日1日で何時間ディストラクションフリーな執筆時間を割いたか”を赤のボールペンで正の字で記録しています。
また、後々簡単にlag measureへのプログレスをトラックできるようにブログかニュースレター記事を書き終えた際にはその日に青のボールペンでブログ記事には⚪︎を、ニュースレターには◎を描くようにしています。
そして、さらにこれを習慣化していることを一目でトラックするために毎日lead measureを達成するたびにカレンダー上のその日に赤で大きな❌を描くようにしています。これを数日続けていくと、lead measureを満たしている実感を視覚的に一瞬で味わえるともになんとなくこの赤いチェーンを切りたく無くなってくることで習慣化に一役買っている気がします。
皆さんも自由に自分なりのスコアボードを作って頂ければいいと思いますが、もしいい案が浮かばなければ僕のやり方を真似てみてください。結構楽しくlead measure達成を習慣化できると思います。
僕が実際に使用しているスコアボード
Displine #4: Create a Cadence of Accountability
4DX最後のdisplineは一言で言えば定期的な反省会です。ビジネスの場面では長期的なWildly Importantゴールの達成に責任のある人がチーム全員を集めて、Wildly Importantゴールの達成を見据えて3で作ったスコアボード上のlead measureを見直し反省会をします。4DXの考案者はこの反省会こそ実際にlead measureをより真剣に捉えて向上させる重要な機会だといいます。
理由は至って簡単で、決まった期間の中でlead measureを期待値かそれ以上で達成していた場合にはWildly Importantゴール達成へ着実に歩みを進めているという達成感と高揚感を感じ、ドーパミンの発生によりさらなる高揚感を求めてlead measureの達成をキープするようになり、反対にlead measureを達成していなかった場合はlead measureを達成して高揚感を覚えている他のチームメンバーを見て自分もそうなりたいという思いに駆られて自分の行動を改めるようになるからです。
個人での活動では他のチームメンバーとの反省会を行えないのでそれなりの自制や自分へ剥けて葉っぱをかけることが必要にはなりますが、lead measureを明確にできたら視覚的に見直すことは自分のモチベーションを保つまたは自分に鞭を打つ機会を与えてくれるという点でゴール達成に向けてlead measureを向上させる上では大きな役割を持ちます。
僕の経験上個人で行なっていることに対する反省会なら週に1回で十分で、時間もほんの5分でも10分でも構いません。重要なのは自分がWildly Importantゴールの達成に向けてlead mesaureを達成または向上し続けていることを確認する、またはそれを満たすために軌道修正する機会を得ることですので、その機会さえ作れれば時間は関係ありません。
僕自身も個人的な反省会を週一で行うようにしていて、日曜の夕方にスコアボードであるカレンダーとその週に書いた記事の本数を見直して自分がlag measureの達成に向けてしっかりと歩みを進めていれてるか、また本当に今のlead measureを達成し続けることで最終的にlag measure達成できるのかといったところを見直しています。
この作業自体は5分くらいで終わる割には達成感を感じれるとともにその週の終わりを感じることができてかなりfulfillingです。
と、以上のように4DXのまとめとこれをどのように皆さんの個人的な活動に活かしていけるかを僕が自分のWildly Importantゴールの達成に向けて4DXを活用しているかを紹介しました。
僕が読書を通して4DXに出会ったときに目から鱗に感じたほどでなかったとしても、皆さんにも似たような感覚になっていただけたら幸いです。
では早速、ゴールが定まっていない人はWildly Importantゴールとlag measureの設定から、もうすでに目標が明確に定まっている人はそれを着実に達成するためのシステムをlead measureやスコアボードを作っていくところから始めていきましょう。
それでは良い週末を
Cheers,
Toma
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